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第7回
世界ラーメンサミット

日時:2010年4月20日(火)~4月21日(水)

開催地:クアラルンプール(マレーシア)

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概要

EARTH FOOD: Making It Happen
地球食:実現させよう。

日時

2010年4月20日(火)~4月21日(水)

会場

Mandarin Oriental Kuala Lumpur Convention Centre

ホスト
カンパニー

Nestlé Products Sdn. Bhd.

2010年4月20日(火) 、21日(水) の両日、マレーシアのクアラルンプールにおいて第7回 世界ラーメンサミットが開催されました。今回は、18カ国 / 地域から47社のインスタントラーメンメーカーをはじめとして、約300名が参加。「EARTH FOOD:Making It Happen」(地球食:実現させよう。) をテーマとして、食の基本に立ち戻り、インスタントラーメンの5つの原則 (1.美味しく栄養がある、2.簡便である、3.安全で衛生的、4.長期保存が可能、5.手ごろな価格) を再確認すると同時に、インスタントラーメンを「地球食」へ向上させるための行動内容について討議しました。

プログラム

1日目

理事会

総会

議長交代

特別報告

マーケットレポート

CFフェスティバル

クアラルンプール宣言

2日目

フォーラム

【レクチャー1】 
「Earth Foodとしてのインスタントラーメン、
食糧危機への答え」
WINA会長・日清食品ホールディングス CEO 
Mr. Koki Ando (安藤宏基)

【レクチャー2】 
「栄養は新たな次元へ
-インスタントラーメンで
ヘルシーな食事をつくるー」
マレーシア国立心臓研究所 主席栄養士 
Ms. Mary Easaw-John

【レクチャー3】 
「食を考える」
広告会社パブリシス・マレーシア CEO 
Mr. Dean Bramham

【レクチャー4】 
「インスタントラーメン業界の
持続的成長のためのさらなる協働」
中国産業情報技術省 副大臣 Ms. Zhang Li

【レクチャー5】 
「食品サプライチェーンへの
持続可能な取り組み」
ネスレマレーシア 
Group Demand & Supply Planning Manager
Mr. Salim Ramli

クアラルンプール宣言発表

共同記者会見

開催報告

理事会

サミット初日 (4月20日) は世界の主要インスタントラーメンメーカーのトップが一同に会する理事会からスタートしました。理事会はWINAの意思決定機関です。 会議では、会則に災害食品救援基金と食品安全研究基金の活動を明記することを決議されました。また、食の安全を確保するために食品安全研究基金を積極的に活用し、WINA会員各社のインスタントラーメンの成分検査を強化する提案がなされました。

総会

理事会に続いて、正会員 (インスタントラーメンメーカー) が集合しての総会がありました。世界18カ国 / 地域から47団体の代表者、約140名が出席しました。アフリカからモーリシャスの会社が入会するなど、インスタントラーメンの更なる地理的広がりを印象づけました。インスタントラーメンを真の“地球食”とする為になすべきことが、食の安全、健康・栄養、地球環境など様々な観点から討議されました。 ネスレ (マレーシア) のPeter Vogt社長からの歓迎の辞に続き、安藤宏基WINA会長から開会挨拶がありました。ここ2年間でのインスタントラーメン世界市場を取り巻く様々な事象、食品に問われる安全性、環境問題について総括がされました。2009年の世界総需要にも言及され、インスタントラーメン消費量は915.4億食 (前年度より1.5億食増) と発表されました。

新議長:

ネスレ (マレーシア) のイザム・モハメッド氏がこの日から向こう2年間WINAの議長 (Director General) を務めることがアナウンスされました。イザム・モハメッド氏の指示のもと、WINA事務局から活動報告、会計報告がありました。

特別報告:

日清食品ホールディングスの山田CQOが食品の安全性と環境問題「カーボン・フットプリント」について特別報告をしました。食品中に含まれる化学物質の安全性指標 (ADI・TDI・MOE) につき解説がありました

マーケット・レポート:

その後は、恒例のマーケット・レポート。理事会社がそれぞれの国の市場現況について報告しました。また今回のテーマに則し、“インスタントラーメンをEARTH FOODにする為”の各社の取組みも紹介されました。それぞれ独自の消費者啓蒙策やCSR等を紹介していました。

CFフェスティバル:

恒例のCFフェスティバルでは、世界各社から選出されたCF17作品が上映されました。

クアラルンプール宣言:

KL宣言が採択されました。

次回ホスト企業の発表:

最後に、安藤WINA会長とイザム・モハメッド議長から次回のホストとして、中国のTingyi (康師傅) が発表されました。TingyiのCOOロバート・リウ氏が2012年に天津でサミットを開く旨の力強いスピーチがありました。

ウェルカム・ディナー

会議場に近接するシアターレストラン (サロマ) に場所を移し、民族舞踊を楽しみながらのディナーとなりました。マレーシアは多民族国家だけあって、多彩な衣装とダンスがお目見えしました。

フォーラム

2日目は、インスタントラーメンメーカー以外に賛助会員、招待客、メディア等々も出席してのシンポジウムです。300人ほどの聴衆にむけ、計5人の講師がそれぞれの視点からインスタントラーメンが地球食になるため提言をしました。

展示ブース

フォーラムの会場となった国際会議場 (KLCC) では、各社の展示ブースが並びました。 新規性ある商品が競い合うように展示されました。

共同記者会見

サミットの最後に理事が揃って共同記者会見に出席し、サミットの総括、インスタントラーメン業界の決意を世界に向け発信しました。

ガラディナー

マレーシアの通商・消費者大臣を迎えてガラディナーには300人ほどが出席しました。前日のCFフェスティバルの入賞作品が発表されました。 ジョン・海山・ネプチューンやLewis Pragasamなど著名なアーティストがサミットのエンディングに華を添えました。

※肩書は当時のものです

クアラルンプール宣言

第7回 世界ラーメンサミット開催に当たり、私たち、世界の主要インスタントラーメンメーカーのリーダー達が、ここクアラルンプールに集まり、「EARTH FOOD:Making It Happen」(地球食:実現させよう。) というテーマの下に、インスタントラーメン業界全体として、世界の人々の食に対しどのような貢献ができるかを論議した。

世界人口の増加に伴い、今後飢餓に苦しむ人々の数も急速に増えることが予想され、私たちもその危機感を共有する。食料の確保と共に、食の安全性は重要な問題である。同時に、食に関する環境問題、特に食料サプライチェーンにおける温室効果ガスの排出にも迅速な配慮が必要である。また、消費者の食に関する正しい知識の不足や、栄養バランスに対する関心の低さは健康問題の増加を招いており、これはひいては社会費用の増加にもつながることとなる。

このような状況下において、私たちは食の基本に立ち戻り、インスタントラーメンの5つの原則 (1.美味しく栄養がある、2.簡便である、3.安全で衛生的、4.長期保存が可能、5.手ごろな価格) を再確認した。

製品の安全性と長期保存性は輸送を容易にし、食料の分配供給をより円滑化することができる。インスタントラーメンのように原材料に穀物を多く含む食料は、飼料に大量の穀物類を必要とする食肉加工製品に比べて、はるかにエネルギー効率が優れている。また、災害時の緊急食料要請に見られるように、インスタントラーメンにはその固有の価値があり、究極的には「インスタントラーメンは地球を救う」と言い換えることができる。

インスタントラーメンを「地球食」へ向上させるために、我々は以下の行動を企業レベルで実行すると共に、消費者への積極的な参加を促す。

  1. 私たちは、援助を必要とする人々に対し、WINA災害食料救援基金によるインスタントラーメンの供給支援を一層強化する。
  2. 私たちは、WINA食品安全研究基金による、潜在的有害物質の研究を加速させる。
  3. 私たちは、消費者に対し、食についての環境的側面への配慮と、知識に基づく正しい判断を啓蒙促進する。

私たちは、「クアラルンプール宣言」にのっとり、これらの行動を実行することをここに誓う。

フォーラム内容

レクチャー1

Earth Foodとしてのインスタントラーメン、
食糧危機への答え

Mr. Koki Ando (安藤宏基)

WINA会長・日清食品ホールディングス CEO

地球人口が90億人に達すると予測される中で、食料危機を乗り切るためには「草食主義」へのシフトが重要であると主張。カロリー効率や水効率が悪い肉食から穀物中心の食生活に切り替える必要性を多くのデータもとに詳述。インスタントラーメンは原材料が小麦粉やパーム油など植物由来であることから、「インスタントラーメンは地球を救う」として講演を締め括りました。

レクチャー2

栄養は新たな次元へ
-インスタントラーメンでヘルシーな食事をつくる-

Ms. Mary Easaw-John

マレーシア国立心臓研究所 主席栄養士

インスタントラーメンを使っての健康メニューを栄養学の観点から提案されました。
インスタントラーメンへの偏見があるが、食品には良いものも悪いものもなく、あるのは食習慣の良し悪しであるとの自説を展開しました。

レクチャー3

食を考える

Mr. Dean Bramham

広告会社パブリシス・マレーシア CEO

アイデアの力を信じるBramham氏が、最新のフード・マーケティングの傾向について語りました。世界的な広告祭で入賞したコマーシャルなど話題のCFを紹介しながら、技術や消費者行動の変化を分析しました。

レクチャー4

インスタントラーメン業界の持続的成長のための
さらなる協働

Ms. Zhang Li

中国産業情報技術省 副大臣

最大のインスタントラーメン消費国である中国におけるインスタントラーメン業界の動向を現職の副大臣が語りました。同国でのインスタントラーメンの展望が明るいことを述べる一方、今後の世界的な協力体制の必要性を訴えました。

レクチャー5

食品サプライチェーンへの持続可能な取り組み

Mr. Salim Ramli

ネスレマレーシア Group Demand & Supply Planning Manager

今回のホスト企業であるネスレが、同社グループにおける持続可能なサプライ・チェーンを実現するための取組みを披露しました。CO2排出を抑えるためのロジスティックスの最適化への方策を数々の具体例を挙げ紹介しました。

※肩書は当時のものです